入居後の結露・カビの発生

『入居後の結露・カビの発生』
5月の連休も過ぎると、賃貸マンションにおける入居の繁忙期も終わり、オーナーはホットしている方も多いのではないかと思います。
しかし、入居して、1カ月から2カ月を過ぎると、入居者からのクレームが出始める時期でもあります。

特に新築物件に関しては、工期がギリギリで、入居の前の日に、残工事も含めてすべての工事が終わったという現場も珍しくはないのではないでしょうか?
そういった現場管理の建物は、たいてい社内検査も無いので、入居してからクレームが多いです。

クロスや壁のボードの割れや床材の浮き程度だとすぐに補修も可能なのですが、新築マンションの場合は、10月頃から着工する建物の場合には、秋の長雨や雪中でのコンクリート打設作業による工事で、入居までにコンクリートや内装材が十分に乾燥しないまま、入居されると、4月にはまだストーブをつけますので、コンクリートから発生する水蒸気によって、北側の洋室の窓や窓廻りや床面で、結露が起きてしまいます。

特に、クロゼット内や下駄箱内でカビが発生して、結局オーナーが衣服や靴の補てんをしなければならない場合も有ります。 
よって、新築のマンションには、竣工時期によっては、結露やカビの問題や、防水の耐久性など大きな問題を抱えておりますので、工事の着工と竣工時期に気を配らなければなりません。

一方、木造住宅にも同じような事例が発生します。
1階の床が木軸の上に木床ではなく、コンクリートスラブの場合には床面で結露やカビが発生する場合があります。

もう一つよく発生するのが、小屋裏内での結露からカビの発生する場合があります。
結露水が、天井に浸みて、茶渋のような色がにじみ出てきてます。
先日も筆者の顧客から、部屋がカビ臭いとの連絡を得て、入居者との合意のもと、最上階の天井点検口をあけてみると、異常な高温と湿気でブローイングは濡れていて、柱や梁や野地板にはびっしり黒カビが発生しておりました。

原因はパラペットの外壁材に装着しているイーヴスベンツの取り付けが悪く、小屋裏換気が悪く外気の流入がなされていなかったのが原因でありました。結局、入居者さんに一度退去してもらい、天井材やブローイング等も全て撤去して、再施工をします。クロスの割れ等の補修費用とは雲泥の差の金額です。

このように、新築だから築古よりは性能も全て良いという事はありません。

初期段階で対処すると補修費用も少額で済みますので、施工会社による竣工後2ケ月点検や、専門家に診断をしてもらうことをお勧めします。

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