オーナー検査の注意点

オーナー検査の注意点

10月入居をターゲットにして、春一番で着工した、3つの賃貸マンションのオーナー検査に立ち会ってきました。
設計施工による企画会社さんの建物です。
共通していえる事は、一般的な建物の場合は、オーナー様と設計者(設計施工の場合は工務店)が何度も協議・打合せを行って、その図面を基に積算をして、合意によって着工になるのですが、賃貸マンションの場合は、ほとんどの物が企画会社で土地を見付け、設計施工による総事業費と予想表面利回りをオーナー様に提示して、オーナーの了承により工事請負契約書に押印して、工事がスタートします。

賃貸マンションの場合には、起算点のポイントが一般建築と違い、契約書に押印をした時点で、すべてが決まってしまうのです。
極端な言い方をすると、オーナー検査で指摘しても、企画会社の仕様・考えで物事が進んでいきます。
よってオーナー検査では、表面ツラしか見ない、単なるセレモニーになっている場合もあり、「期待表面利回りの建物を建てたので、建物に関して多少の文句は言わないで・・・」的な考えを持っている場合もあります。

実際の例として、外部サッシのガラスが単板で、内窓も単板で構成されている建物が有りました。
通常の場合内窓はペアガラスが一般的です。
指摘すると回答は『弊社の標準仕様です』という、寒冷地での建物と言う概念を持っていない方もいるほどです。

さて、オーナー検査での注意事項、見るべきポイントは以下のとおりです。
1.検査済書の許可が出ているのか
2.消防検査による指摘は無いのか
3.建設途中による、追加工事の確認
4.扉の開閉、クロス傷など・・・
5.減額要素の有無

上記はオーソドックスですが、特に5の減額要素に関しては、意外とオーナー検査でスルーされており、施工会社は追加工事などに関しては非常に目を光らせますが、減額工事には、あやふやになってしまう場合がほとんどです。

実際にあった例としては、図面に民地石、L型コンクリートブッロック、防草シートと明記してあっても何も施工されていない事も有りました。
見積りにも金額が計上されておりますが、一般の方にはなかなな見抜けませんので、中間の検査、特に竣工検査などの場合には、第三者のコンサルタント会社に立ち会ってもらうの一番安心するのではないかと思います。

また、追加工事や減額工事等は議事録やメールによって、確認を取りながら引き渡し後にお互いがもめる事が無いようにした方が良いかと思います。

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